本文へスキップ

自己肯定感を高めるには?低くなる原因と、今日からできる7つの方法

自己肯定感とは、良いところも苦手なところも含めて「自分は自分のままで大丈夫」と思える感覚のことです。自己肯定感を高めるために必要なのは、無理にポジティブになることではなく、自分への接し方を少しずつ変えていくことです。

このガイドでは、自己肯定感の意味と、よく混同される自尊心・自己効力感との違い、自己肯定感が低くなりやすい原因を整理したうえで、心理学の考え方にもとづく具体的な高め方を紹介します。後半には、自己肯定感を育てるアファメーションの言葉をテーマ別にまとめました。

Orlyチーム · · 11分で読めます

自己肯定感とは?わかりやすく解説

自己肯定感とは、自分の良いところだけでなく、弱さや失敗も含めて「それでも自分には価値がある」「このままの自分でいい」と感じられる感覚のことです。何かができるから認めるのではなく、存在そのものを認める感覚だと言われます。

自己肯定感が安定している人は、失敗しても「次はこうしよう」と立ち直りやすく、人の評価に振り回されにくい傾向があります。反対に自己肯定感が低いと、ほめられても素直に受け取れない、人と比べて落ち込む、断れずに無理をしてしまう、といったことが起こりやすくなります。

内閣府が行ってきた若者の意識に関する国際比較調査でも、日本の若者は諸外国に比べて「自分自身に満足している」と答える割合が低い傾向が繰り返し示されています。自己肯定感の低さに悩むのは、決してあなただけではありません。

自己肯定感・自尊心・自己効力感の違い

この3つはよく似た言葉として使われますが、意味には違いがあります。違いを知っておくと、自分に今何が足りていないのかが見えやすくなります。

たとえば、仕事で成果を出していて自己効力感は高いのに、失敗すると自分を全否定してしまう人は、自己肯定感がまだ育っていないのかもしれません。逆に、特別なことができなくても自分を受け入れられる人は、自己肯定感がしっかりしていると言えます。どれも大切ですが、心の土台になるのは自己肯定感です。

  • 自己肯定感:長所も短所も含めて、自分の存在をありのままに受け入れられる感覚。日本でよく使われる言葉です。
  • 自尊心:英語のself-esteemの訳語として使われ、自分を価値ある存在だと感じる気持ち。能力や成果、人との比較によって上下しやすい面もあります。
  • 自己効力感:心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、「自分なら、この課題をやり遂げられる」と思える感覚。具体的な行動や経験によって育ちます。

自己肯定感が低い原因は?よくある6つの背景

自己肯定感が低いのは、性格が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。多くの場合、これまでの経験や環境の中で、少しずつ自分への見方が厳しくなってきた結果です。よく挙げられる背景には次のようなものがあります。

当てはまるものがあっても、自分を責める必要はありません。原因に気づくことは、自分を変えていくための大切な一歩です。なお、ここで紹介しているのは一般的な傾向であり、診断ではありません。

  • 条件つきで認められてきた経験:テストの点数や「いい子」でいることでしか認めてもらえなかったと感じていると、成果がない自分には価値がないと思いやすくなります。
  • 人との比較:SNSで他人の華やかな一面ばかりを目にすると、自分の毎日が見劣りするように感じてしまいます。
  • 完璧主義:「100点でなければ失敗」という考え方は、どれだけがんばっても自分を認められない状態をつくります。
  • 否定的な言葉の積み重ね:家族や学校、職場で繰り返し言われた言葉は、やがて自分の心の声になってしまうことがあります。
  • 失敗やつらい出来事:いじめや挫折などの経験が、「どうせ自分は」という思い込みにつながることがあります。
  • 心と体の疲れ:睡眠不足や働きすぎで疲れているときは、誰でも自分に厳しくなりやすくなります。

自己肯定感を高める方法:今日からできる7つのこと

自己肯定感は、ある日突然高くなるものではありません。毎日の小さな積み重ねで、少しずつ育っていくものです。できそうなものから1つ選んで、まずは2週間続けてみてください。

  1. 1

    小さな成功体験を積み重ねる

    「毎朝ベッドを整える」「1日10分だけ散歩する」など、確実にできる小さな目標を決めて実行します。できた自分を確認する経験が、「自分にもできる」という感覚を育てます。

  2. 2

    自分にやさしい言葉をかける(セルフ・コンパッション)

    失敗して落ち込んでいる友だちにかけるような言葉を、自分自身にもかけてみます。「つらかったね」「よくやっているよ」と声をかけることは、甘えではなく心を立て直すための技術です。

  3. 3

    できたことをノートに書く

    寝る前に、その日できたことや良かったことを3つ書きます。「ちゃんと起きられた」「人にお礼を言えた」程度の小さなことで構いません。自分の良い面に目を向ける練習になります。

  4. 4

    信じられる言葉でアファメーションを唱える

    「私は自分が大好き」が苦しく感じるなら、「私は少しずつ自分を認めようとしている」のように、今の自分が納得できる言葉から始めましょう。

  5. 5

    口ぐせを言い換える

    「どうせ私なんて」「私ってダメだ」が口ぐせになっていたら、「今回はうまくいかなかった」「次はこうしてみよう」と、出来事と自分の価値を切り分けた言い方に変えてみます。

  6. 6

    比べる時間を減らす

    SNSを見て落ち込むことが多いなら、見る時間を決める、つらくなるアカウントのミュートを検討するなど、比較のきっかけを減らします。比べる相手は、昨日の自分で十分です。

  7. 7

    心と体を休ませる

    睡眠、食事、軽い運動といった基本的なセルフケアは、心の余裕の土台です。疲れているときに自分を責めてしまうのは、心が弱いからではなく、休息が足りていないサインかもしれません。

全部を一度にやろうとしなくて大丈夫です。1つでも続けられたら、それ自体が小さな成功体験になります。

セルフ・コンパッションとは?自分を責めるクセを手放す

セルフ・コンパッションとは、つらいときや失敗したときに、自分自身に思いやりを向けることです。心理学者クリスティン・ネフが2003年に『Self and Identity』誌で発表した論文などを通して研究が広がり、自己肯定感を考えるうえでも注目されています。

ネフは、セルフ・コンパッションを3つの要素で説明しています。自分を厳しく批判する代わりにやさしく接する「自分へのやさしさ」、失敗や苦しみは誰もが経験するものだと気づく「共通の人間性」、つらい気持ちを大げさにも見ないふりもせずに受け止める「マインドフルネス」です。

自尊心を高めようとすると、どうしても人より優れていることや成果に頼りがちです。セルフ・コンパッションは、うまくいっていないときにこそ自分の味方でいる態度なので、成果に左右されにくい心の土台になります。つらいときは胸に手を当てて、「今、つらいんだね。誰だってこういうときはある。自分にやさしくしよう」と心の中で言ってみてください。

自己肯定感を高めるアファメーションのコツ

アファメーションは自己肯定感を育てる方法の一つですが、使い方には注意が必要です。ウッド、ペルノヴィッチ、リーが2009年に『Psychological Science』で発表した研究では、自己評価が低い人が「私は愛される人間だ」という言葉を繰り返すと、かえって気分が落ち込むことがありました。実感とかけ離れた言葉は、心の中の反論を強めてしまうためです。

そこでおすすめなのが、「〜しようとしている」「〜を学んでいる途中だ」という橋渡しの言葉(ブリッジ)です。これなら今の自分でも嘘にならず、少しずつ言葉を自分になじませていけます。慣れてきたら、少しずつ言い切りの形に近づけていきましょう。次の章からは、テーマ別にそのまま使える言葉を紹介します。

ありのままの自分を受け入れる言葉

自分のことが好きになれないときは、「好きになる」より手前の「受け入れる」を目指す言葉から始めましょう。

  • 私は、私のままで存在していい。

  • 私は、少しずつ自分を認めようとしている。

  • 私には、できることもできないこともあっていい。

  • 私は、自分の気持ちを否定しなくていい。

  • 私は、今の自分を受け入れる練習をしている。

  • 私の価値は、成果だけでは決まらない。

  • 私は、自分の良いところを一つずつ見つけている。

失敗したとき・自分を責めてしまうときの言葉

失敗した直後は、自分を責める声が大きくなりがちです。出来事と自分の価値を切り分ける言葉で、気持ちを立て直しましょう。

  • 失敗しても、私の価値は変わらない。

  • 私は、うまくいかなかった自分にもやさしくできる。

  • 私は、失敗から学ぼうとしている。

  • 誰にでも、うまくいかない日はある。

  • 私は、完璧でなくても大丈夫。

  • 私は、自分を責める代わりに、次の一歩を考えられる。

  • 私は、がんばった自分をちゃんと認めている。

人と比べて落ち込んでしまうときの言葉

人と比べてしまうのは自然なことです。比べる基準を「他人」から「自分のペース」に戻すための言葉を使ってみてください。

  • 私は、私のペースで進んでいい。

  • 他の人の幸せは、私の幸せを減らさない。

  • 私は、昨日の自分と比べて成長している。

  • 私には、私にしかない良さがある。

  • 私は、SNSの外にある自分の毎日を大切にしている。

  • 私は、人の評価より自分の気持ちを大事にできる。

少しずつ自信を育てる言葉

自己効力感を育てるには、これまでの経験と今日の行動に目を向ける言葉が役立ちます。

  • 私は、これまでたくさんのことを乗り越えてきた。

  • 私は、小さな一歩を積み重ねている。

  • 私は、できることを少しずつ増やしている。

  • 私は、自分の意見を伝えてもいい。

  • 私は、挑戦する自分を誇りに思える。

  • 私は、助けを求めることも強さだと知っている。

人間関係で自分を大切にする言葉

人に合わせすぎて疲れてしまう人は、自分の気持ちや境界線を大切にする言葉を持っておくと安心です。

  • 私は、無理なお願いには「いいえ」と言っていい。

  • 私は、私を大切にしてくれる人を大切にする。

  • 私は、嫌われることを恐れすぎなくていい。

  • 私の気持ちは、相手の気持ちと同じくらい大切だ。

  • 私は、心地よい距離感を自分で選べる。

専門家に相談したほうがいいとき

自己肯定感の低さは、セルフケアで少しずつ変えていけることも多いですが、ひとりで抱えなくていい場合もあります。次のような状態が続いているときは、心療内科や精神科、カウンセラーなどの専門家に相談してください。

身近に相談できる場所がわからないときは、厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556)や、24時間対応の「よりそいホットライン」(0120-279-338)に電話することもできます。命の危険を感じるときは、すぐに119番に連絡してください。助けを求めることは、弱さではなく自分を大切にする行動です。

  • 気分の落ち込みや、何をしても楽しめない状態が2週間以上続いている
  • 眠れない、食欲がないなど、体にも変化が出ている
  • 仕事や学校、家事など、日常生活に支障が出ている
  • 自分を傷つけたい、消えてしまいたいと思うことがある

自分にやさしい言葉を、毎日の習慣に

自己肯定感を高めるうえでいちばん大切なのは、自分にかける言葉を毎日少しずつ変えていくことです。Orlyは、仕事や人間関係、目標、悩みについての質問に答えると、あなたの状況に合わせたアファメーションをAIが日本語で毎日書いてくれるアプリです。

読み上げやホーム画面のウィジェット、1日1回のリマインダーを使えば、やさしい言葉に触れる時間を自然に増やせます。落ち込んだときは、AIコーチとのチャットで気持ちを言葉にすることもできます。ただし、つらい状態が続くときは、アプリではなく専門家を頼ってください。

よくある質問

自己肯定感が低い人にはどんな特徴がありますか?

ほめられても素直に受け取れない、人と比べて落ち込みやすい、頼まれると断れない、失敗すると自分を強く責める、といった傾向がよく見られます。ただし、これらは誰にでも多少はあるものです。当てはまるからといって、自分を責める必要はありません。

大人になってからでも自己肯定感は高められますか?

はい、高められます。自己肯定感は子どもの頃の経験に影響を受けますが、大人になってからも、自分への接し方や言葉づかい、小さな成功体験の積み重ねによって少しずつ変わっていきます。焦らず、続けられることから始めてみてください。

自己肯定感と自己効力感の違いは何ですか?

自己肯定感は、長所も短所も含めて自分の存在を受け入れる感覚です。自己効力感は、心理学者バンデューラが提唱した概念で、「自分なら特定の課題をやり遂げられる」と思える感覚を指します。自己効力感は経験で育ち、自己肯定感は心の土台を支えます。

アファメーションで自己肯定感は上がりますか?

助けになることはありますが、言葉の選び方が大切です。研究では、自己評価が低い人が実感とかけ離れた言葉を唱えると、かえって気分が落ち込むことがあると報告されています。「私は少しずつ自分を認めようとしている」のように、今の自分が納得できる言葉から始めましょう。

自己肯定感を高めるのに、どれくらい時間がかかりますか?

決まった期間はなく、人によって大きく違います。習慣を始めて数週間で、自分を責める回数が減ったと気づく人もいれば、もっと長い時間をかけて変わっていく人もいます。変化はゆるやかなものなので、少しでも続けられた自分を認めてあげてください。

自己肯定感が高すぎるのは問題ですか?

本来の自己肯定感は、自分の弱さも受け入れる感覚なので、高すぎて困るものではありません。ただ、人を見下したり、批判を一切受け入れられなかったりする状態は、むしろ自分の価値が揺らぐことへの不安の表れである場合もあります。自分も他人も大切にできることが、健やかな自己肯定感の目安です。

アファメーションは日々の心の健康を支えるものであり、医療やメンタルヘルスの専門的なケアの代わりにはなりません。つらい状態が続いているときは、医師やカウンセラーなどの専門家に相談してください。よりそいホットライン(0120-279-338、24時間・無料)や、いのちの電話(0570-783-556)でも話を聞いてもらえます。

Orly logo

あなたへの最初のアファメーションまで、あと1分。

Orlyをダウンロードして、いくつかの質問に答えるだけ。あなたの人生のために書かれた言葉を読んでみてください。最初の1日は、プレミアムの全機能をお使いいただけます。